フィットネス事業『Private Gym Add1FIT』を運営しているトレーナーのK2です。今回は、日頃使っているおすすめのプロテイン、サプリメントを摂取タイミングを含めて紹介したいと思います。
その前に、“なぜ摂取タイミングが重要なのか”についてお話します。
【カタボリックとアナボリック】
人間の身体では、異化作用(カタボリック)と呼ばれるエネルギーを作り出すための代謝過程が行われています。この代謝過程では、多糖・脂質・タンパク質などの大きな分子を単糖・脂肪酸・アミノ酸などの小さな分子に分解してエネルギーとして利用します。
反対に同化作用(アナボリック)とは、小さな分子から大きな分子を構成する働きで、細胞を成長させ個体を大きくする作用があります。筋肉量の増加はこの作用によって行われています。
この作用を理解しておかないと、せっかく時間を割き、しんどい思いをして行なっている筋トレの効果が得られにくい可能性が出てきます。
具体的にどういうことかいうと、空腹状態または食事摂取から時間が経っている状態ではカタボリックが優位となり筋肉の分解が行われているということです。
その状態で、日常生活動作やエネルギーが必要な筋トレを行なうとさらに筋肉の分解が進むことが想像できるかと思います。
ちなみに寝ている間もエネルギーは必要とされており、筋肉分解の過程は起きています。
筋肉を成長させる上で、1日のカタボリックとアナボリックの比率をアナボリック優位にしておく必要があります。“いまどちらが優位か?”ということを日頃から意識し、良いタイミングで食事やサプリメントを摂取するだけでも効率よく筋肉を成長させることができます。
プロテイン、EAA、BCAAを使い分ける
日常的にトレーニングをしているトレーニーの方は、この3つのサプリメントをご存知かと思います。
EAA、BCAAは必須アミノ酸と呼ばれるもので、プロテインは消化吸収の過程でそのアミノ酸へと分解されます。
“全てアミノ酸ならどれを飲んでも同じじゃないの?”とよく聞かれますが、吸収の速さや含まれている成分の種類や割合が違ってきます。
まずアミノ酸は、20種類あり必須アミノ酸(9種類)と非必須アミノ酸(11種類)に分けられます。非必須アミノ酸は体内で合成されますが、必須アミノ酸は体内で合成することができないため食物やサプリメントから摂取する必要があります。
その必須アミノ酸のうちの3種類がBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)で9種類全て含んでいるのがEAAとなります。BCAAには、EAAに比べ“バリン、ロイシン、イソロイシン”の割合が高く配合されています。
EAAは、吸収の早いプロテインとして筋肥大を目的とすることが多いです。
一方でBCAAはトレーニング中における筋分解の抑制や集中力維持の目的で使用しています。
プロテインの場合は、分子が大きく吸収に時間を要すため1日のシーンによってEAAと飲み分けています。
つまり“プロテイン&EAA”は筋肉合成促進、“BCAA”は筋肉分解抑制の目的として摂取しています。
起床時-EAA
寝ている間も身体内部での活動は行われていますので、エネルギーを消費しています。そのため起床時はエネルギーが枯渇している状態で、カタボリック優位な状態です。
なので、私の場合はプロテインより吸収の早いEAAを選択しています。
トレーニング前/間食
ホエイプロテイン
プロテインと聞けばトレーニング後に飲むことが一般的とされていますが、トレーニングの60分〜90分前に飲んでおくことで、トレーニング中における血中アミノ酸濃度を高めることができ筋肉の分解を抑えると同時により効率的な筋肉の合成が期待できると言われています。
また間食としてもプロテインを活用し、身体の状態をできるだけアナボリックに近づけるよう意識しています。
トレーニング中-BCAA
トレーニング中は、ワークアウトドリンクとしてBCAAを選択しています。
筋肉の分解抑制や集中力の持続を主な目的として、かつ“ALL OUT”するためのエネルギー補給や水分補給も兼ねて飲むようにしています。
トレーニング後
プロテインor食事
私の場合、昼食前か、夕食前にトレーニングをすることが多いのでトレーニング後にプロテインは摂らず食事から栄養を補給しています。
食事まで時間が空く場合は、プロテインを摂っています。
トレーニング直後は交感神経が優位な状態で、筋肉への血流量が多く、消化器系への血流が少ない状態となっているため、トレーニング後しばらくしてから(15分〜20分後程度)摂取することをオススメします。
以前“ゴールデンタイム”と言われていたトレーニング後30分以内の時間帯ですが、最近は研究によって様々な見解があります。
私見としては、トレーニング後だけでなくトレーニング前にもプロテインを摂取することが重要で、さらにはトレーニング中の筋分解抑制のためのアミノ酸摂取も重要であると考えています。
就寝前-プロテイン
寝ている間も身体活動は行われていますので、食事やサプリメント摂取後から時間が経つと身体はカタボリック優位な状態となってしまいます。
就寝前にプロテインを摂取することで、カタボリックを抑制することができます。
意識の高いボディビルダーの中には、夜中に起きてプロテインを摂取する方もいるそうで……。
おすすめのプロテイン
たくさんのメーカーからたくさんのプロテインが発売されています。
プロテイン選びにおいてチェックすべきところは…
✔成分評価(主にタンパク質含有量)
✔味
✔コスト
個人的に一番着目しているのは、タンパク質含有量です。
選ぶ際は、タンパク質含有率70%以上を目安にしています。
ちなみに愛飲しているマイプロテインのホエイプロテインは、タンパク質含有量“約72%”。
また、味やコストも重要ですが、その時の目的によっても変えるべきです。
おすすめのEAA
プロテインやBCAAと比較すると割高のサプリメントになりますが、たんぱく質を素早く吸収したい場合の必需品です。
エクステンド
バルクス
おすすめのBCAA
ワークアウトドリンクとして飲むので、味はスッキリなものを選んで飲んでいます。
たくさん種類がありますので、最初は小容量のものを買って、好みの味を見つけることをおすすめします。
マイプロテイン
エクステンド
その他のサプリメント
グルタミン
私の場合、プロテイン/EAA/BCAAに必ず混ぜて摂取しているものです。
非必須アミノ酸の一種で、筋肉分解の抑制や免疫力向上が期待されるサプリメントです。非必須アミノ酸であるため体内でも合成されますが、微量なためサプリメントで補っています。
筋肉分解の効果は見えにくいですが、風邪を引きにくくなったという実感はあります。
マルチビタミン
必須ビタミン類が幅広く含まれているため、日々の活力や季節や環境に左右されないカラダ作りに効果が期待されます。
グルタミン同様に免疫力の向上や肌の健康を維持する目的で摂取しています。
亜鉛&マグネシウム
あまり馴染みのないサプリメントかもしれませんが、亜鉛には新陳代謝や免疫反応など身体活動をサポートする働きがあります。
効果としてはたくさんのことが言われていますが、私は免疫力の向上と活力の向上を目的として摂取しています。
まとめ
今回紹介した日常的に摂取しているサプリメントや摂取タイミングなどはあくまでも私が日頃実践していることで、一例に過ぎません。
様々な考え方やたくさんの情報がある中で、自身の考え方や自身に合った摂取方法で取り組んでいくことをおすすめします。
医学的な研究は絶えず行われていて、新しい見解はどんどん出てくると思いますので一つのことに捉われず、色々試しながら自身で効果が得られやすい方法を見つけ出していくことが大切です。
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