フィットネス事業『Private Gym Add1FIT』を運営しているトレーナーのK2です。
皆さんは【筋トレ】というワードに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
筋トレは【自分をかっこよく・キレイに見せるためにやる】というイメージが強いかもしれませんが、筋トレはボディメイクやダイエットに効果があるだけではありません。
生活の一部に取り入れることで、身体の見た目だけでなく、健康面やメンタル面にも良い影響をもたらしてくれます。
今回はその【筋トレ】がもたらすたくさんのメリットを紹介したいと思います。
1.免疫力が増す
筋トレや有酸素運動などの適度な運動を行なうことにより免疫力が増し風邪をひきにくくなるということはよく耳にする話ですが、具体的にどういうことなのか。
NK(=ナチュラルキラー)細胞の増殖
適度な運動をすることで体内の【NK細胞】が増殖すると言われています。
【NK細胞】はリンパ球に含まれる免疫細胞の一種で、体内でウイルスに感染した細胞などを攻撃し排除する役割を持っています。
他の免疫細胞が、過去に出会ったウイルスにしか攻撃を仕掛けない(抗原抗体反応)のに対しNK細胞には抗原抗体反応がないため初対面のウイルスに対しても単独で攻撃を仕掛けます(自然免疫)。
このNK細胞が適度な運動をすることによって増殖し、免疫力を向上させることができます。
体温上昇
免疫機能を上げるための方法の一つに体温を上げるという方法があります。
体温を上げることにより免疫細胞が活性化し、免疫力が増します。
体温には血流が関係していて、外気温が低い時には血管が縮み身体の中心部に血液を集めようとするため末梢の手先や足先への酸素や栄養を届ける機能が低下し結果として寒さを感じやすくなります。
身体が冷えてしまう原因
✔︎筋肉不足
筋肉量が少ないと熱産生が少ないため体温が低くなる。
✔︎運動不足
運動することにより身体の中心部で温められた血液が全身を巡り体温を保つことができる。運動による筋肉の十分な伸び縮みがないと血液の巡りが悪くなり体温が低下してしまう。
筋トレで筋肉量を増やすとともにウォーキングやエアロバイクなどの有酸素運動で血液の循環を促すことで体温を上昇させ免疫力を向上させることができます。
ただし、運動で汗をかいた後は身体が冷えやすいので、きちんと汗を拭いて着替えるなど身体を冷やさないように注意しましょう。
2.日常に良い影響を与えるホルモンの分泌が増える
テストステロン
テストステロンは、男性ホルモンの一種(女性は男性の1/10~1/20の分泌量)で骨や筋肉の合成と脂肪燃焼などの役割を担っています。
また、男性の健康のために一番大切なホルモンであるとも言われています。
テストステロンが不足すると、精力低下・筋肉量および筋力の低下とそれに伴う基礎代謝の低下・メタボリック症候群・糖尿病・骨密度の低下・コレステロールの増加・血管に関する病気などのリスクが高くなる。
身体への影響以外では、イライラ・集中力低下・記憶力低下・落ち込み・意欲低下などメンタル面にも影響。
テストステロンは、筋トレで分泌が活性化されるホルモンの一つで、筋トレを行なうことで身体・精神ともに活き活きとさせることができ、健康維持にもつなげることができます。
成長ホルモン
成長ホルモンは、筋トレや肉体労働などで身体へストレスがかかると筋肉や体組織を再生・修復するために分泌が活性化されます。
成長ホルモンには、タンパク質を合成して筋肉を成長させたり、脂質の代謝を促して脂肪の蓄積を抑えるとともに脂肪を燃焼させる働きがあります。
成長ホルモンが不足すると、コレステロールの増加・心筋梗塞や狭心症の危険・糖尿病・肥満症・骨粗しょう症・筋力低下に伴う疲れやすさ・皮膚の乾燥などの代謝に関わる様々な症状が出現するリスクがある。
身体症状以外にも、イライラ・集中力低下・記憶力低下・落ち込み・孤独感・意欲低下などメンタル面にも影響する場合がある。
ジョギングやエアロバイクなどの有酸素運動よりも筋トレのような筋肉に強いストレスがかかりやすい無酸素運動のほうが成長ホルモンの分泌を活性化しやすいと言われています。
セロトニン
セロトニンは、筋トレや適度な運動をすることによって分泌が促されるホルモンの一つで、別名『幸せホルモン』と呼ばれ、感情や気分のコントロール、精神の安定(安心感、平常心)などストレスに対して効能のある脳内物質です。
セロトニンが不足すると慢性的疲労感、イライラ、向上心低下、意欲低下、落ち込みやすい、睡眠時間が長くなり朝起きられないなどの症状が現れる。
セロトニンは運動以外では、太陽の光を浴びることで脳内での分泌が活発になると言われているため、日照時間が短くなる秋から冬にかけてこのような症状が出やすいと感じる人も多いのではないでしょうか。
日照時間はコントロールすることができないので、筋トレや適度な運動の継続によってセロトニンの分泌を維持させることで、常に仕事やプライベートで高いパフォーマンスを出し続けることができます。
ドーパミンとノルアドレナリン
セロトニンを含めて、三大神経伝達物質と呼ばれるドーパミンとノルアドレナリン。
ドーパミンは、『やる気ホルモン』でドーパミンの分泌が活性化されるとモチベーションの向上やポジティブ思考になります。
物事を達成した時などに気分が良くなるのはドーパミンの働きです。
このドーパミンの働きにより筋トレや運動を継続させるモチベーションを向上させていきましょう。
ノルアドレナリンは、交感神経を刺激し、心拍数の上昇や血管拡張、集中力や思考力を働かせるためのホルモンです。また、脂肪を分解したりセロトニン分泌を促す働きもあります。
見えない身体内部では、たくさんのホルモンが日々の生活を支えるために働いています。そのホルモンは加齢や日々のストレスによって分泌が減少しています。
これらのホルモンの分泌は、筋トレだけが起因しているものではないですが、筋トレやその他運動によって分泌を活性化させ、健康で活気あふれる毎日を過ごして行きましょう。
3.理想の身体が手に入る
筋トレを継続して行なうことで、男性は『筋肉質で引き締まった身体』を、女性は『無駄のないスリムな身体』を目指すことができます。
身体が変わると自信にもつながり、見える景色も変わってくるでしょう。
基礎代謝が上がり太りにくい身体へ
基礎代謝とは、生命を維持するために身体で自動的に行われている活動(体温維持や心臓の拍動、呼吸など)のエネルギー(=kcalカロリー)のことを言います。
簡単に言うと、運動や労働をしなくても生きているだけでカロリーを消費してくれるのが基礎代謝です。ちなみに眠っている間もカロリー消費してます。
この基礎代謝の内、全体の約2割を筋肉(骨格筋=身体を動かしている筋肉)が担っています(その他は肝臓、脳など)。そのため、基礎代謝が高い人は筋肉量が多いと言われています。
筋肉量が減ると代謝が落ち、カロリー消費量も少なくなるため、脂肪がつきやすくなってしまいます。
脂肪を燃焼させるにはカロリー消費量が重要となるので、筋肉量を増やし基礎代謝を上げていくことが太りにくい身体作りのキーポイントです。また、筋肉を増やした状態で筋トレや有酸素運動を行なうことで活動時のエネルギー消費量も増えるので理想の身体作りのために筋肉量増大は必須です。
姿勢が良くなる
デスクワークが多い人、またそうでなくても現代はスマホが手放せない時代ですので、背中が丸くなりがちです。
筋トレで体幹や骨盤周りの筋肉、背中の筋肉など身体を支えている筋肉をバランス良く鍛えることで姿勢改善の効果が期待できます。
それだけでなく、筋トレを始めるとトレーニングのフォームが大切になってきます。筋トレ中にフォームを意識することで自然と良い姿勢になり、継続していくことで自分の見た目にも自信がついてくるので堂々とした良い姿勢が保てるようになってくるはずです。
こり・むくみ・冷え性の解消
運動習慣がない人や普段から筋トレを行わない人は、筋肉が十分に伸び縮みする機会が少なく、血液の巡りが悪くなりがちです。血流が悪くなると、身体の隅々まで酸素や栄養が届かなくなります。
その結果、老廃物の蓄積や組織の酸欠が起こり、肩こりや腰痛、関節痛などのトラブルが起こりやすくなったり、冷え性やむくみなどの症状が出やすくなります。
筋肉は血流をサポートする役割もあるので、筋トレや有酸素運動などで身体を動かすだけでも全身の血流を活性化させることができます。
筋トレや有酸素運動だけでなく、ヨガやストレッチでも血流の改善には効果があるので、できることから始めると良いでしょう。
4.健康寿命を延ばすことができる
生活習慣病の予防
運動習慣に関連した生活習慣病:
糖尿病(成人型)、肥満、高脂血症、高血圧など
ここまで筋トレや運動のメリットとして述べてきた、代謝やホルモンの分泌、血流の改善などは生活習慣病の予防につながりますし、さらに知識や理解を追い求めると食事や栄養、睡眠などにも気を配るようになるため筋トレを継続することは、自身の生活習慣を見直すことにもつながります。
いつまでも自分で歩ける身体作りを
何もせず年齢を重ねると、代謝や筋力は徐々に低下していきますが、運動や筋トレを行なうことで低下を緩やかにまたは筋力を向上させることができます。
平均寿命が伸び続けているいま、できるだけ長く自立した生活が送れるよう筋力の積立をしておくことが大切です。
まとめ
筋トレは見た目を変化させたり、理想の身体に近づけるだけでなく、生活習慣の改善や身体機能の向上、精神面の安定にたくさんのメリットをもたらします。目的に応じてたくさんの方法や負荷設定などがあり、ボディビルダーのようにガシガシ鍛えることだけが、筋トレではないということです。
これまで筋トレを敬遠してきた人は、筋トレに対してのイメージが変わったかもしれません。
筋トレを始めるのに遅いといったことはないので、少しでも筋トレに興味を持った人は、これをきっかけに出来ることから始めてみましょう。
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