フィットネス事業『Private Gym Add1FIT』を運営しているトレーナーのK2です。
今回は、ラットプルダウンの方法と広い背中を作るポイントを紹介します。
1.ラットプルダウン(フロント)の方法
- 両手を肩幅の1.5倍ほどに広げ、バーの端を握る(ワイドオーバーグリップ)
- 胸を張り、背中を反らせる。上体はやや後傾姿勢。
- 肩甲骨を寄せるようにして首元までバーを引く
- 首元までバーを引いたらゆっくりと元に戻す
- 動作の繰り返し
2.ラットプルダウン(フロント)で鍛えられる筋肉
広背筋
起始:第5胸椎~第5腰椎の棘突起・仙骨・腸骨稜・第9~12肋骨
停止:上腕骨小結節稜
作用:肩関節の伸展・内転・内旋、肩甲骨の下制など
広背筋は、広い背中(逆三角形)を作るのに重要な筋肉の一つ。背中の大きな筋肉で、開いた腕を閉じる時や前から後ろに引っ張る動作で使われます。
また、広背筋のトレーニングを行なうことで姿勢が良くなったり、大きな筋肉であるため基礎代謝の上昇が見込めダイエットにも効果的。
大円筋
起始:肩甲骨下角部
停止:上腕骨小結節稜
作用:上腕の伸展・内転・内旋
大円筋の働きは広背筋を補助する役割が大きく、開いた腕を閉じる時や前から後ろに引っ張る動作で使われます。
広背筋とともに、広い背中(逆三角形)を作るのに重要な筋肉です。
僧帽筋
起始:後頭骨の上項線・外後頭隆起・項靭帯・胸椎棘突起及び棘上靭帯
停止:鎖骨外側1/3・肩甲棘・肩峰
作用:肩甲骨を斜め上方に引く(上部繊維)・肩甲骨を内側に引く(中部繊維)・肩甲骨を内側下方に引く(下部繊維)
僧帽筋は、背中の一番表層にある筋肉。首回りや背中の厚み作りには欠かせない筋肉です。
また、広背筋同様に大きな筋肉なのでトレーニングにより鍛えることで基礎代謝の上昇にも期待できます。
補助的に働く筋肉
どの筋力トレーニングでも主として働く筋肉と補助的に働く筋肉が存在します。
ターゲットとなる筋肉にしっかり効かせるためには、その筋肉がどこに付着しているかを把握することも大切です。
トレーニングを終えた後に、『ターゲットとなる筋肉より補助筋が疲れている』なんてことにならないよう注意して行ないましょう。
3.広い背中を作るポイント
姿勢を意識する
背中の筋肉にしっかり刺激を与えるためには、まずトレーニング時の姿勢が大切。
バーを引くことだけに意識がいってしまうと腹筋に力が入り、背中が丸まってしまいます。
背中を少し反らせ、胸を軽く張る程度が最適。
脇を閉じる意識
広背筋・大円筋にしっかり効かせるためには、二つの筋肉の作用でもある『開いた腕を閉じる』ことを意識しましょう。
同時に、肩甲骨の動きを意識することも重要!
スタートポジションでは肩甲骨が十分に上がり、ボトムポジション(バーが首元に当たる位置)では肩甲骨を十分に下げるような意識が大切です。
背中のトレーニングは感覚が掴みづらいので、まずは負荷をかけずに動作の確認をし感覚を掴んでいきましょう!
肩後方のやや下の部分に効いている感じがあればOK!
戻すときはゆっくりと
筋肉に最も負荷がかかるのは、遠心性収縮時。
筋肉が引き伸ばされながら、負荷に耐えているという感じです。
ラットプルダウンでは、バーを引く時が求心性収縮(筋肉が縮んでいる状態)、バーを戻す時が遠心性収縮となります。
なのでしっかりと効かせるためには、首元まで下げたバーを1〜2秒止める感覚でそこからゆっくりとスタートポジションに戻していきます。
4.重量と回数設定は目的によって異なる
筋力をアップさせるためには、高重量/低回数の組み合わせで筋肉の神経系の発達を主としてトレーニングを行なっていきます。
トレーニングボリュームは低めに設定し2〜4セット程度。
セット間のインターバルは長めに設定し、1セットずつ最大筋力を発揮できる状態で挑みましょう。
一方で、筋肥大を目的とする場合は中重量/8〜12回程度の組み合わせでトレーニングを行なっていきます。
トレーニングボリュームは高めに設定し3〜5セット。
セット間のインターバルは、60秒〜90秒を目安にしましょう。
筋持久力アップの場合は、低重量/高回数の組み合わせでトレーニングを行ない、インターバルを短く設定しハイボリュームで行なっていきましょう。
まとめ
背中のトレーニングは感覚が掴みづらいことが多いので、筋肉の部位や働きを理解して行なうとターゲットを意識しやすくなると思います。
姿勢改善や代謝アップにも効果的ですので、正しい方法でトレーニングを行なっていきましょう。
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